riri_kawaseの世界。

明日もあなたが幸せでありますように・・・。

塾が大好きだったアタシ。/ただの黒歴史。

私が中学生になった時、お母さんはすごく心配していた。


私がとんでもなく勉強ができなかったからだ。


私は中学生なのに、かけ算とかまったくできなかった(割り算はなんとか存在を知っている程度)。


漢字は読めるけど、書けなくて、自分で考えた漢字を使ってた。←


英語とかは暗号の一種だと勘違いしていたし、物理とかは黒魔術とかいわゆるオカルト的なものだと思いこんでいた。

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そんな勉強以前の私に絶望したお母さんが考えたのが、塾に通わせるだった。


ある日突然、駅ビルにあったその塾に放り込まれた。


塾自体はじめてだった私は何がなんだかわからないまま、テストを受けた。


そこの塾は生徒の学習状況に合わせてクラス分けしていた。


私は当然のように一番下のクラスに決まった。


私の勝手なイメージとして、塾という場所はとにかく勉強が好きな人たちが集まるおそろしく真面目な空間だった。


そして、そのクラスはまさにそんな雰囲気だった。


みんな黙々とメモをとり、真剣にホワイトボードを見ていた。


「よし!頑張ろう☆。」


空いていた席についた私は、久しぶりにシャーペンとか握ってメモをとろうとした。


「おーい、違うよ?」


廊下から言われた。


見たら男の先生が立っていて、みんなが私のことを見ていた。


みんな黒髪でいかにも真面目そうな顔をしていた。


アタシみたいに茶髪でガムを噛みながらメモをとっている人は一人もいなかった。


「ここはA1(エーワン)のクラスだよ?君が行くのはC3(シースリー)だから、あっち」


廊下から来た男の先生に言われた。


なんか、私は違うクラスの教室に入っていたみたいだった。


あわててカバンに教科書とか入れて、その先生を追いかけた。


その塾は6階建てのビルの5階と6階部分を使用していて、5階に職員室やら塾の顔的なクラスを置いていて、6階には準備室とあんまりお見せしたくない3クラスがあった。


最初に私が間違えたクラスは職員室の目の前にある最上級クラスのA1で、私がこれから向かうのはC3というある意味で最上級のクラスだった。笑


階段で上にあがるとあきらかに、雰囲気が変わった。


まず、やたら騒がしい。


誰かが音楽を流していたし、すごい笑い声もした。


さっきまでの静寂的なものはない。


「ここだよ」


そこは本当にわかりずらい場所にあった。


なんか、6階は複雑な構造になっていて、2回も途中でドアを開けて移動してついた先だった。


場所的には準備室の裏側にあたるみたいで、他の生徒からは隔離されているような場所だった。


それまでの騒がしい雰囲気とはまた違う雰囲気。

なんか、そのクラスは静かだった。


私が教室のドアを開けても誰も見ない。


みんな無関心なんだと思った。


「それじゃあ、お願いしますね?」


私を連れてきた先生はそういうと逃げるようにいなくなった。


言われたちょっとチャラい感じの先生は「どこでも良いから座りなよ^^」て言いながら、なんか、馴れ馴れしく背中を触ってきた。


仕方ないから、後ろのほうの空いてる席に座った。


1つ隣の席の女の子はハーフみたいで、ほとんど外国人にしか見えなかった。


その子はすごい真剣にメモをとっていた。


私が挨拶しても無視された。


授業は英語でめちゃくちゃ簡単な単語をホワイトボードに書いて、なんか、ニヤニヤしながら先生が説明していた。


何人かの生徒が色々質問していたけれど、ぜんぜん授業とは関係ない焼き鳥の話しとかしていて、その先生は「俺はやっぱりタン塩が好きだな」とか楽しそうに話していた。


話していない生徒はスマホをいじったりゲームをしたり、眠ったりしていた。


みんな茶髪だったり、やたらどぎつい化粧をしていたりで、それまで持っていた私の塾のイメージとは程遠い感じがした。


壁とかも壁紙が所々むしられていて、そこに誰かの番号とか似顔絵とかが書かれていた。


あとで知ったけど、壁に落書きされる生徒はクラスの人気者らしくて、私の名前とか番号も一月後にはいっぱい書かれていた。笑


うん。なんか、すごい勢いで馴染んでいった。


授業中にみんなで縄跳びしたりしていたし、休み時間になると、何人かの生徒が古本屋さんで本を何十冊も万引きしてきて、怒られているの見て笑っていたりした。


すごい楽しくて仕方なかった。


だから、お母さんに「塾、楽しい?」て、聞かれたら「うん。すごい楽しいよ^^」て答えて素敵な親子関係が出来上がったみたいな会話をしていた。←


当たり前だけど、成績なんてぜんぜん上がらなかった。


今まで通り、勉強以前の生徒だった。

さすがにお母さんも気づいたみたいで、私が塾帰りというか、朝帰りしたら「ねえ、ちゃんと勉強しているの?」て聞かれたから「ちゃんとやってると思わないの?」で逆に聞き返したら「思わない」と言われてしまった。。。


アタシ的には塾に行くだけで猛勉強しているつもりだったから、すごくショックだった。


だから、猛勉強しようと思って、塾の友達に勉強を教わることにした。


塾の先生というか、私の担当の先生たちはチャラい先生ばかりで、生徒と大人な関係になっている人もいて、とても教わる気にはなれなかった。


私の先輩(女)から授業中に「このエロ教師!!」とか言われて、おもいっきり顔を叩かれて涙を流しているような先生には、どうしても教わる気になれなかった。


というか、痴話喧嘩を塾でするなよ、て思った。


私に勉強を教えてくれたのは、初日私を無視したハーフのアイちゃん(仮名)だった。


はっきり言って、アイちゃんがいなかったら、高校行けなかった気がする。


アイちゃんに基礎中の基礎を教わった。


だから、アイちゃんには本当に今でも感謝している(でも、中退したのは秘密。笑)。


アイちゃんは、本当なら上のクラスの生徒だった。


あきらかに、勉強ができたから。


でも、行かなかったのは、上のクラスに嫌いな人たちがいるからだった。


はっきり言わなかったけど、アイちゃんは、よそのクラスでいじめられていたんだと思った。


以前「アイちゃんの腕ってノートみたいだよね?」てよそのクラスの女子がからかっていたのを聞いていたし、実際にアイちゃんが腕に落書きされたと話していたことがあった。


アイちゃんの肌はすごく白かった。


私が「でも、上のクラスに行かないともったいないよ?ここにいるのは、バカな人ばっかだよ?」て授業中なのに逆立ちをはじめたクラスメートを見ながら言ったら「でも、ここのほうが気楽なんだ」みたいに言われた。


確かに気楽ではあった。


それに、ろくでもない人ばっかだったけど、すごい仲間意識が強くて、なんか、家族みたいな空間だった。


誰かがバカをやるとみんなで笑っていたし、誰かが退塾処分になると、みんなで悲しんだ。


そんなにわけで私は猛勉強をした。


うん。映画やドラマだとこの流れでテストで高得点とかとっちゃう感じですが、現実は厳しかった。


フツーにいつも通りのテスト結果で、退塾決定。笑


うん。みんなすごい悲しんでくれた。


先生に「いつでも連絡してくれ」とか言われた。


「いや、いいです」て断ったけど。笑


アイちゃんも悲しんでいた。


うん。でも、最終日も賑やかに笑いながらバイバイした。


塾に行って、成績はぜんぜん上がらなかったけど、人付き合いとか大切なことを学べたから良かったと思っている。


しかも、続きがあって、一年後くらいに高校生になった私は気づいた。


C3で一緒だったメンバーがクラスに何人もいることに。笑


うん。底辺クラスの生徒が進学するのはやっぱり底辺高校


自然な流れ。


だから、再会できるのは当たり前だった。笑


いつか書こうと思う。


C3の元メンバーによるメチャクチャな学校生活を。笑


ちなみに、アイちゃんはやっぱり違う高校だった。


噂すら聞かない。


私たちとはやっぱり違う世界の人だった。


アイちゃん、元気かな?


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・・・なんか、読者登録してくれてる人から、本当は勉強ができる人だと勘違いされたから、書いてみた思い出でした。

最後まで読んでくださり、ありがとうございましたm(__)m

またね^^