深い深い崖の底のアタシ/閲覧注意の・・・。
深い深い崖の底。
底にはゴツゴツとしたむき出しの岩肌がひろがるだけでなにもない。
そもそも光の届かない底に何かがあったとしても見えることはない。
もっといえば、底にいるアタシには何があるかなんて興味がない。
何もなくていい。
何もいらない。
光も届かず、物音一つしない深い深い崖の底のアタシ。
アタシはそこにいて、注意深く何も考えないようにしている。
今は考えてはダメだとわかっている。
アタシは冷静だ。
大丈夫。
ふいに誰かが後ろから声をかけてくる。
誰かわからない。
お父さんみたいな声だと思った。
でも、よく聞くと自分の声だった。
『このままでいいの?』
わからない。
『そこに何があるの?』
・・・・・・。
アタシは自分の声と話していて気づいていた。
何を言いたいかを。
たまに声をかけては苦しめる『私』をアタシは嫌いだった。
でも、私が正しいことに冷静なアタシは気づいていた。
初めて話しかけられたのは、いつだったろう?
急に聞こえた声。
『いつまで我慢するの?』
お母さんからの暴力が原因でも古いお父さんとの関係が原因でもなかった。
これ以上の幸せが望めないとその時すでに悟っていたのも原因ではなかったような気がする。
自分には生まれつき欠陥があって、それが声の正体に関係があるのかもしれないと思ったのは、だいぶあとのことで、最初はとにかく混乱して絶望して、それから全力で抵抗をはじめた。
『今ある幸せを失いたくない』と書き残して、去年自ら命を断った埼玉県の中学生は抵抗をあきらめた戦友だったのかもしれない。
『わき目もふらず破滅に向かう人間だけが美しい』と言って自害した、作家の三島由紀夫さんは抵抗むなしく敗れた師匠だったのかもしれない。
『卒業式まで死にません』と言って高校の卒業式の直後に自殺した元祖ネットアイドルの南条あやさんは、前世のアタシだったのかもしれない。
自ら命を断ったたくさんの人たちが、この抵抗に敗れたのかもしれない。
『いつまで我慢するの?』
昨日から聞こえるこの声にアタシは今夜も抵抗をつづけている。
苦しくても敗れてはいけない私との闘い・・・。
※暗い日記でごめんなさいm(__)m。
今夜はお星さま、コメントはいりませんm(__)m。