『サヨナラ』してから気づくこと。
まだ、私が実家にいた頃、私はよく実家の近所にある軽食屋さんに行きました。
そこは、いつ行ってもガラガラで、お客さんは、私一人ってことがほとんどでした。
省エネ(?)なのか、お店の中はいつも薄暗かった。
お店のおじさんは、いつもやる気なさそうに、なんか、分厚い本に夢中で、注文したくて呼んでもなかなか来なくて、やっときたと思ったら、そのままお店の外にでて行って、戻らないこともありました。
場所も駅から離れているし、住宅街の中にかくれるようにある秘密基地みたいな軽食屋さん。
そんな軽食屋さんに私がかよっていたのは、なんか、居心地がよかったから。
自分だけの場所。
自分の部屋。
自分の家。
私はけっこう悩みが多くて、一人になりたい時がすごいある。
だから、誰もいないこの軽食屋さんがちょうどよかった。
お母さんとの関係や高校のこと、難病やYahoo!知恵袋のおばさんたちのこと、考えることがたくさんあった。
だから、いつも、そこにいた。
雨の日も、雪の日も、風が強い日も、晴れた日も、私は学校休んでそこにいた。
なんか、自分の世界がいつもそこにあった。
その世界が来週末になくなってしまうことを、アタシはさっき知った。
閉店・・・。
お店のドアに貼られた紙見てビックリした。
なんで、閉店なの?て思ったけど、よく考えたら、誰もこないからだと気づいた。
私の好きな店は、けっこう閉店することがおおい。
みんなガラガラで、ゆっくりできるから好きなのに、そういうお店は閉店する・・・。
もう、行けなくなるってわかってから、あの場所が自分には必要だったんだって気づいた。
もう遅いけど、引っ越さないで、もう少し通っていればよかったと思ったし。
だから、今、久しぶりにお店にきて、書いてみた。
あいかわらず、おじさんはやる気がないし、うす暗い。
窓のところにはいつも通り、サボテンとか意味不明なコアラのぬいぐるみが置いてある。
なんにも変わらない私の場所がなくなってしまう。
たぶん、今日が最後。
だから、ココでまた書いてみた。
『ありがとうございました。』て言いたくて。
またね。