新しい親子になる決意したアタシ。
※閲覧注意のお話です。暗い話が苦手な人は読まないでください。
前回の『キベさんとの正しくない出会い』のつづきになります。
ルービックなんとかですっかり仲良くなったアタシは、とりあえず、かってにプリン食べたことをすなおに謝った。
キベさんは『おいしかった?』とかきいてきて、特に怒ったりはしなかった。
それから、キベさんからいろんな質問をされた。
『どうしてここにきたの?』『ミスミさんと知り合いなの?』『何歳?』『お母さんたちは心配してないの?』
とかイロイロきかれた。
私は『今、小6で小学校にかよっているけど、精神年齢は18才くらいだから、大人としてせっしていいからね?』て言ってみたりした。
キベさんは、なんか、笑ってうなずいていた。
それから、アタシは、けっこう複雑な難病にかかっているから、玉ねぎとかピーマンとかブロッコリーは食べれないとか教えてあげた(好きキライとかじゃなくて難病だから食べれないんです)。
あと『ここには一人できたし、お母さんは私のことがキライだから心配なんてぜったいしてないし』て言った。
そうしたら、なんか、よくわかんないけど、ちょっとキベさんが怒った(?)顔して『親は誰でも、心配するんだよ?』て言ってきた。
そんなことないよ?
て
言おうとしたけど、なんか、キベさんが悲しそうな顔で私を見てきたから、なんとなくいうのやめた・・・。
それから、母子家庭なことや住んでる地域がヤバいことやお母さんがミスミさんと知り合いだから、ここまで来てあげたとか、イロイロ話した。
パソコン事件のことは、ボンヤリと話して、あんまくわしくは言わなかった。
キベさんも、なんか、わかってくれたみたいで、くわしくはきいてこなかった。
それで、今度はアタシがイロイロ質問してみた。
『どうしてキベさんはここに住んでいるの?』『何歳?』『テレビないの?』『結婚しているの?』『ミスミさんと友達なの?』『あのトンガリ帽子はなに?』とか、イロイロ質問した。
キベさんは、微笑みながら話してくれた。
疲れちゃってここに住んでること、ここでは書道の先生をしていること、歳は秘密て笑って言われたけど、アタシがお母さんの年齢言ったら同い年とか言ってた。
テレビは一階の広場にしかなくて、ほとんどの部屋にラジカセがおいてあることやトンガリ帽子は自分にもよくわからないとか話してくれた。
結婚はしているけど、今は別々に生活しているって話していた。
それから、アタシと同い年の女の子が一人いたけど亡くなったとか言ってた・・・
交通事故で、昼間、一緒に公園に遊びに行って走り回っていたときに、たまたまその子が公園の外に飛び出したら、トラックにはねられた、て話してくれた。
その子が目の前でトラックにひかれるの見て、自分は生きていく自信がどっかにいっちゃったとか言ってた。
でも、ミスミさんと出会ってだいぶ変わったとも話していた。
生きていれば、リリちゃんと同い年くらいとか言われたから『私がキベさんの子どもになってあげようか?』て言ったら『プリン食べたいから?』て言われた。
私的には虐待するお母さんよりもずっとニコニコしたキベさんのほうが、アタシのお母さんにふさわしいと思ったから、かなり本気でお母さんになってもらいたかった。
だから、心の中で、むこうに帰るまでに、キベさんとミスミさんを説得して、キベさんに【新しいお母さん】になってもらおう、て決意した。
子どもが死んじゃったキベさんに、親に嫌われて暴力ふるわれるアタシ。
フツーに考えて親子になるのが正しいと思った。
思い出しながら部屋描いてみた。
つづく。